出典:http://zukan.com/
全国の鈴木さん、お待たせいたしました!?
という訳ではありませんが、お魚のスズキのお話です。
スズキはあまりなじみのない魚だと思われている方が多いかもしれません。
知っていても「スズキの洗い」という料理名は聞いたことがあるけど、くらいな。
特に関東にお住まいの方にはあまり縁のないお魚かもしれません。
でも実は、スズキはちょっと特別な魚です。
最初に言った全国の鈴木さん、という苗字の事もあながち外れている話ではないのです。
スズキというお魚のオモシろくて深い、ちょっとハナタカな、また意外と美味しくいただけるお話を、簡単にサラッとご紹介します。
スズキとは
スズキという魚の、生き物としての正式な分類は「スズキ目(もく)スズキ科スズキ属」のお魚です。
ちなみに私たち人間は「サル目ヒト科ヒト属」に分類されます。「サル目」は「霊長類(れいちょうるい)」とも呼ばれています。
ちなみに、ここの話と関係ありませんが霊長類から人間を除いた生き物を「サル」と呼ぶんだそうです。トリビアですが、、
(トリビア=「くだらないこと」「些細なこと」「つまらないこと」雑学ですかね、ヘー)
脱線しました。失礼しました。
何が言いたいかというと、スズキの「スズキ目(もく)」という分類が、すごいんです。
日本の苗字「鈴木」さんが、「佐藤」さんとどっちが多いか覇権を争っていますが、お魚界の「スズキ」さんは、圧倒的に他の「目(モク)」分類に勝利しています。
「スズキ目」のお魚は、なんと160科1,539属10,033種の魚を従える、お魚界はもちろん、人間を含む脊椎動物(せきついどうぶつ=背骨がある生き物的な)全体の中で最大、一番種類の多い分類なのです。
これは佐藤さんと戦うレベルではなく、圧倒的に種類が多い分類です。
水族館に行ってお魚の名前が書いてあるプレートを見ても分かるように、8割以上の魚に「スズキ目」と書かれているはずです。
そんな大一族の中、純粋な血筋の大親分的な代表魚「スズキ」は、意外と知られていないお魚になり下がっています。
その一番の原因は「美味しくない魚」と言われてしまうことにあるのかもしれません。
なぜ美味しくない、といわれてしまうのでしょう?
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本当は繊細な大親分「スズキ」
スズキという名前がこの魚についた由来は諸説あり、その中でも「ススギ」から来た(すすぎ洗いしたようなきれいな身に由来した)説や、「ススジ」から来た(すずしく清らかな身であることに由来した)説からあるように、その身は血合いがほとんどない白身で、身質はタイに似てとても柔らかく、あっさりしていて上品で繊細なお味です。
なのになぜ美味しいイメージが無いのでしょうか。
それはスズキが主に生息している場所が、工場の排水が流れ込んだり、生活排水が多い陸に近い海の沿岸が多いことから、その辺りで捕獲されるスズキに臭みがあり、その印象から「変なにおいがする」「美味しくない」と敬遠されることが多くなったためではないかと言われています。
またスズキは大型の魚に分類される肉食魚なので、小型魚が中型魚を食べ、中型魚を大型魚が食べるという食物連鎖によって、どんどん有害物質の濃度が高くなり、環境省の報告にも水質の悪い所で獲れたスズキは注意が必要、とのレッテルをはられてしまいました。
それだけ環境に繊細なスズキですが、もちろん良い環境で育ち、上手に釣り上げられ丁寧に扱われた鮮度のよいスズキは、有名な「スズキの洗い」はもちろん、刺身にするのも良し、昆布絞めやお寿司にたたき、揚げ物、炒め物、塩焼き、煮付や鍋など、色々な料理にとても美味しくいただけます。
スズキの洗い
出典:http://www.enopo.jp/
色んな名前で呼ばれるスズキ
スズキはいわゆる出世魚、成長にともなって呼び名が変わるお魚です。正式名称ではなく、あくまでも愛称のような呼び名です。
魚は俗称と言って地方によって呼ばれ方がかなり違うのが普通ですが、スズキの場合、
関東では全長が2〜30cm位までを「セイゴ」
40-60cm位までを「フッコ」
それ以上の大きさの成熟魚を「スズキ」
と呼ばれています。
関西では関東の「フッコ」を「ハネ」と呼んだり、東海では60cm位までを「セイゴ」、それ以上を「マダカ」と呼んでいます。
また別の面からですが、スズキは釣り人に大人気の魚です。
理由は、陸に近い海の沿岸に多く生息しているので手軽に釣りの対象になっていることや、たべられるお魚であること、何より大型の魚なので、より大きなサイズを目指すという目標があることなどでしょう。
「引き」と言われる、大型の魚特有の釣った時の感触が、大人気の「ブラックバス」に似ていることから、有名な釣り人から「海のブラックバス」で「シーバス」と名付けられ、釣り人に広く呼ばれています。
(英語名では実際に「sea bassシーバス」として分類されます)
まとめ
スズキについてはご理解いただけましたでしょうか。
色々な呼び名で呼ばれているスズキは、実は大変繊細で美味しいお魚です。
新鮮なスズキに出会ったら、一族の事に思いをはせながら、美味しく頂いてみるのはいかがでしょうか。
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